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Sari sings the Cole Porter Songbook

2014年10月28日

紗理 (vo)・成田祐一 (Fender Rhodes)・中林薫平 (ba)・柴田亮 (ds)


振り返り( ..)φメモメモ

Sari sing the Cole Porter song book、つまりは、Cole Porterの曲ばかり、歌ばかりを歌うという今回の企画。本当に素晴らしく楽しく、聴き応えのあるライブとなりました。

紗理ちゃんの素晴らしさ、それは飛びぬけた曲の咀嚼力でしょうか。。。
初めて歌う曲がほとんどだというのに、借り物のようでもなくずっと歌っていた曲のように自然で、紗理ちゃん色に染められていて、優しく甘い紗理ちゃんの世界の中で花開いていく。
そんな風に感じさせるのも、生まれ落ちたその日から素晴らしい音楽に接してきた音の厚みや、それにおごることなく「今週はコールポーター漬けで、彼の曲、歌詞、について考えたり、感じたり、改めて心を奪われてます。」とご自身のFacebookでも書かれていたように、音楽に真摯に向き合う情熱があるからなのだな、とつくづく思いました。そして、ピックアップした名曲たちをドラマチックに組み立てていく感性。
本当に、唸りたくなるほど素晴らしく楽しいライブだったと思います。

選曲については、紗理ちゃんだけでなく、メンバー皆さんが紗理ちゃんのために1曲選ぶということで、まずは、今回初めてご出演いただいた中林薫平さんは、コルトレーンが良くやっていてご自身も大好きだと言う”Every time we say goodbye"を選ばれました。コードが複雑な曲をご自身なりのアレンジで素晴らしく仕上げ、是非紗理ちゃんに歌って欲しいということで実現した名曲。
Fender Rhodesをいつも大切に丁寧にメンテナンスまでしてくださる成田祐一さんは、紗理ちゃんとのDuoで"So in Love"。成田さんも良く聴いていながらご自身ではなかなかやる機会がなかった曲とのこと。紗理ちゃんとのバラードがしっとりと心に響きました。
自分大好きな、いやいや、うちのDW大好きな柴田亮さんが熱く語ってくださった、19歳の彼を地獄の底に突き落とし、人生の転機となったいわくつきの曲"I've got you under my skin"では、紗理ちゃんもその"しばりょうさんの呪い"にトラップされそうになりながらも、きちんと立て直す力量はさすが、結局素敵に歌い上げてくださいました。バールRHODESのオーナーは、しばりょうさんのどこか高貴なドラムが本当に大好きなのですが、この曲がなかったら、多分しばりょうさんともお会いできなかったのかも。。。っ怖っ!

紗理ちゃん手書きのセットリストには、曲の制作年も書いてくださっています。紗理ちゃん、こんなご配慮まで本当にありがとうございます!!!
今回の企画は、ジャズにあまり詳しくない人にも楽しめるものにしていただきたい、という店からのオファーで実現したもの。紗理ちゃんからは、ならば、"Sari sings the Cole Porter Songbook"でいきたいということになり、コールポーターの超ポピュラーな曲ばかりのライブになるのだと、期待も高まっていました。ジャズをあまり聞かない人でも、どこかで聴いたことのある曲が多かったのではないでしょうか?ジャズは難しい音楽じゃなくて、自由に感じる音楽、楽しくスイングする音楽だということを少しでもお楽しみいただけたならば嬉しく思います。
また、こんなライブもやって行ければと思っていますので、皆様どうかよろしくお願いいたします。